はぴねすくるー

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漆黒の遮光カーテンの内側で。

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太陽は毎日同じように東からのぼり、一定時間空で輝き、同じように西に沈んでいく。

地上にいる人間を選ぶことなく同じように照らして。

 

そんなことは当たり前なのだろうけれど、どうしていつもこうなのだろう

人間は毎日その心の模様が変わっていくのに。

 

その光が眩しすぎて、目が開けられない、じりじりと皮膚が溶けていくように感じる。

鮮やかすぎる青がどこまでも広がっている。

それが何だか居心地悪く感じる、そんな日には。

無意識に黒い遮光カーテンを閉める。

 

光は入らない。昼も夜も来ない。

時計の針は進んでいる。けれどそこに意味はない。

都会の喧騒が遠くに感じられる。

自分だけの、自分しか存在しない世界。

誰も踏み込めない絶対領域の完成だ。

 

 

 

不用意に傷を負った戦士たち

社会は。そのカーテンの外の世界は。戦場だ。

誰が敵か、いつどこから攻撃されるのか、それはいつ終わるのか、そんなものは1つたりとも分からない。

望んだわけでもないのに何も知らされずに突如放り込まれたその小さなフィールドに置かれた時、誰しも武器など持っていない。裸一貫の無防備な状態だ。

そんな人間にどこからともなく、四方八方から、敵が牙をむく。

急に敵が行く手を阻んできたり、味方だと思っていた人に裏切られ背後から刺されたり、どこからともなく弓矢が降ってきたり、他人の抗争の流れ弾に襲われたり。

 

そんな世界で、それでも生きていきたいと、自らの命のみならず敵すら救いたいと、このくそみたいなフィールドを平和な世界にしたいと、そんなことを望む人間は不用意に傷を負う。

負わなくていいはずの傷を。

かわせたはずの攻撃すらも受け止めてしまう。

すでに自らが血を流していることすらも気づかないほどに、夢中で闘っているのだ。

 

そんな強い希望を抱く人間が、負傷して歩けなくなった時、自らの命をつなぐために1つの防御策を身に着けるようになる。

それが黒い遮光カーテン。

 

大きく分厚いそれを盾とし、誰にも心を開かずに自らの自尊心や精神を守る絶対領域を作り出す。

 

 

 

黒にならない為に

自らを守る為に、黒という色を選ぶのだ。

自身がその奥深い黒い闇になる勇気はない。というかそうなることは望んではいないのだろう

だから一時的に光を遮断するだけ。

 

自らが黒となるほど、光が嫌いなわけではない。むしろ本当はその光のもとにいたい、いや自身が広く輝く誰かを照らす光となりたいと強く望んでいるのだ。

けれど、体中の生傷は血を吹き出し、止まる気配もなく、意識はだんだんと遠のいている。

そんな状態ではその光が何だか憎らしく、自分を卑下しているようにも、幻のようにも感じて、もしかすると毎日同じように誰しもを照らす太陽すらも、明日には自分だけには光を与えてくれなくなるかもしれないと、そんな恐怖すらも抱くようになる。

 

だからそうなる前に、そうなってまた傷を負う前に。

自らが煤だらけの黒にならないために。

光を遮ってくれる領域に逃げ隠れるのだ。

 

最も暗い色でありながら、つややかに輝く漆黒という色を選ぶのは、きっと本当は光りたいんだという純粋な願望の表れかもしれない。

 

 

その世界にほしい未来はあるのか

すきまなどないはずなのに、どこからかそよ風が入り込む。

カーテンが揺れ、一筋の光が差し込む。

眩しいと感じながらも、なぜかその光に手を伸ばす。

同時に、畏怖の念が横切る。

この自分だけの絶対領域を守る為にとカーテンを握った時、外側に広がる素敵な景色が目に入る。

自分が心の中で本当は望んでいる景色が目の前に広がっている。

 

本当はずっと前から知っている。

この分厚い漆黒の盾の中に自らが望む未来はないことくらい。

 

既に気づいているのだ。

何度攻撃を受けようと、どれだけ傷を負ったとしても、描いた輝く未来を手にしたいと望む衝動は止められないことを。

 

 

傷つかないために絶対領域をつくることよりも、その衝動を押し殺してしまう方が到底難しい。

 

知っていてそれでもこれ以上の傷を負うのが怖くて、今度こそ外に出たら致命傷を負ってしまうことが嫌で、だから目を背けている。

けれど諦めきれず、また自分を、誰かを信じたいと強く望んでいることは、その黒い布を強く握りしめながら震えている右手が何よりも物語っている。

 

 

 

誰しもその権利を持っている

太陽は照らす相手を選ばない。

ただもしその光がそれとは異なる誰かが放った光であったとしたら、きっと防衛線の内側で怖くなることがあるだろう。

自分はその光を受け取る権利があるのか、いつかその人も自分に光を向けることをやめてしまうかもしれないと。

 

けれど、その人は現時点ではその暗闇の外側で待っている。

いつまで続くのか、そんなものは分からなくても今そこで光を差し込んでくれているという事実は変わらず存在する。

 

 

誰しもその光を受け取る権利を持っている。どんな状態であっても。

常に完全無欠でいる人間はいないのだ。

特出している部分ではなく欠落こそを個性と呼ぶのだ。

だからでこぼこで傷だらけな自分すらもその光も元で生きる権利を持つ。

 

 

どちらを信じるのか。

今目の前に存在するその光か、自分の中で勝手につくりだした絶望の未来か。

 

どちらを選ぶのか。

誰も踏み込まない絶対領域で自分を守りながら望まない未来を受け入れる内側か、傷を負うかもしれないけれど望む未来を手に外側に出るのか。

 

 

どちらを選んでもいい。

自分の心の声に従えばいい。

どの方向の切符もすでに手の中にあるのだから。

 

 

 

踏み出さないと変わらない

誰に嫌われようが、裏切られようが、私にもあなたにも誰かに愛される権利がある。

誰かに拒絶されようが、疎まれようが、私にもあなたにも誰かを愛する権利がある。

 

いつかその光が自分のもとには届かなくなる日がきたとしても、私が誰かを愛したという事実は変わらない。

だとすれば、内側でひとり生きるより、かっこ悪くても誰かを愛せる人生の方が自ら輝けるのではないか。

 

 

 

自ら外に踏み出さなければ何も変わらない。

 

 

そんなことを内側で何度も自分に言い聞かせながら。

握りしめた右手で壁を少しずつ取り除く。

真っ暗な部屋に小さな光が差し込む。

その光に向かって震える足を一歩。また一歩と前に進める。

 

その時、きっと世界は慄くだろう。

あなた自身が放つ光に。

 

そう、強い光を放てる人間だから。

その光が眩すぎるあまりに周囲に狙われていただけだ。

周りの人が受け止められなかっただけなのだ。

 

 

大丈夫。

どれだけ傷ついても。

 

もう大丈夫。

自分を守る絶対領域の作り方はすでに知っている。

生きていくのが困難になるほど、傷を負ったらまたそこに戻ればいいだけなのだから。

 

 

 

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