さおたむの激情派劇場

道なき茨道を超絶幸せに爆走する生き様を。

きみにもらったコンビニの100円ライター

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「それ、コンビニで100円で買ったヤツだけどね」

 

大事そうにシーサーの模様の入ったライターを見つめる私に、君は少し恥ずかしそうに、笑いながらそう言った。

 

出逢って間もない頃、当時紙タバコを吸っていた私が火がなかった時に君が何気なく貸してくれて、そのまま所有権を私に譲ってくれたものだった。

 

別に私のために買ってきたお土産でもなければ、高価なものでもないことはいわずもがな分かっていた。

けれども私にとってはきみからもらった初めてのプレゼント。

コンビニにたくさん並ぶ見慣れたものではない、沖縄の守り神のプリントがされたその喫煙具は1つの大切なお守りのような存在になっている。

 

 

あれから2か月。

君の影響もあってIQOSへ乗り換えた。

加熱式のそいつのおかげで火がいらなくなった今は、もうライターを持ち歩く必要はない。

もう使わなくなってしまった使いかけのライター達は用無しとなり、すべてさよならをした。

けれども、あのライターだけは捨てることができずいまだに私の手元に残してある。

それが目に入るたびに、火をつけてみたくなって軽い浮気のような気持ちで愛用していた紙タバコを1箱だけ買いたい衝動にかられるが、今のところ一途に低温加熱のあいつを吸っている。

君と同じ新しい相棒を使っていることが何だか少し嬉しいせいかもしれない。

 

 

 

もうこの赤と黒に彩られたシーサーを使って何かに火をつけることはないのだろうな。

まだ少しだけ残っているオイルは放っておいたらもう炎となって燃え盛ることはなくなってしまうのだろうか。

火がつかなくなったそれはただのオブジェと化してしまうのだろうか。

そう思うと何だか少し切ない気持ちになる。

 

 

 

もしもその炎をこの目で確認することができなくなってしまったとしても。

今度はその小さな光を君のその閉ざした心にともしてはくれないだろうか。

使う事のなくなったその私だけのお守りを見つめながら、そんなことをひとり思う。

 

 

君は気づいてないだろう。

100円の炎によってどれだけ救われているかを。

君がつけたその小さな炎は、君という存在によって薪をくべられ、いまだに私の心の奥底で燃え続けているのだ。

あの日、君が私自身にもたらしたその光に向かって、私はそれまでとは比べ物にならないスピードで走り続けている。

 

 

ほんの少しでいいのだ。

小さな光で君と僕をつないでほしい。

小さな火種で君の心を温めて溶かして加速させてほしい。

 

私はその今にも燃え尽きそうなか細い火種であっても、それが消えることのないように、静かに薪をくべつづけることができる自信だけはあるのだ。

 

この100円ライターがそんなことができるわけがないことは、頭では分かっているのだけれども、そんな不可思議な現実が目の前に訪れてくれたらいいなとどうしても思ってしまう自分がいる。

 

 

だからこそ今日も私はもう使うことがないであろう、この100円のライターを隣に置き、PCの前に座る。

君の光になるために。

私の光が君をもっと照らせるように。

君にもっと大きな夢を見てほしいという想いを込めて文字を綴る。

 

 

君のそのスピードを加速させられるように。

私の可燃材に炎をともし続ける。

 

君が素敵な夢を追い、輝く時に隣にいるのは私がいい。

そんな私の願いをいつか沖縄の守り神が叶えてくれると信じて。

 

 

きみがなにげなくくれたコンビニで買った100円のライターは今でも、きっとこれからもずっと、私の大切なお守りと形を変え、寄り添ってくれている。

 

 

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